セールス・コーチングをこのように考える。
こんにちは!
営業マン養成コーチです。
僕が法人営業をスタートしたのが23年前。
おかげさまで、なんとかかんとか営業、そして営業マネージャーとして今までやってこれました。
自分の営業体験を振り返って、あえて自分の強みを引っ張り出すと、
ヒアリングスキルについては若干、同僚よりも長けていたように思えます。
法人営業をスタートしたときには、求人広告の営業をやっていましたので
アポもらって訪問した中小企業の経営者や役員、または大手企業の人事部長や課長相手に、
「いま、お困りのことは何ですか?」
「何があれば課題解決が出来そうですか?」
「採用目標である営業マン3人が採用できれば、どんなことが出来そうですか」
「御社の顧客は御社の商品のどんなところを好んで購入されるんですか?」
「応募者が他の会社からも内定を取っている場合、自社に来て欲しいと思うときにはどんな口説き文句を使っていますか」
「御社で頑張っている社員の嫁さんは、御社のことをどんな風に思っているんでしょうか?」
「営業マンとして中途入社して、頑張って業績を上げ続ければ、どんなキャリアを積めるんでしょうか」
「新入社員は社長のことをどんな人だと思っているんでしょう?」
「社長は何故今まで頑張ってこれたんですか」
「御社の10年後はどうなっていますか」
…。
こんな質問を相手にぶつけることで、その会社の魅力を引き出し、企画書に「貴社のこういう魅力を求職者にアピールして中途採用を成功させましょう!」とまとめて提案するわけです。
僕は提案営業を成功させるために、一生懸命ヒアリングしていたのですが、その質問を受け止めた相手も僕が質問するたびに、じっくり考え、何かをイメージしながら色々と自分の思いを語ってくれました。
たぶん、日常では自社の社員や取引先が言わないような、それでいて社長や部長が潜在的にいつも気にしていることを質問されるので、相手は新鮮だったのでしょう。今にして振り返れば非常にコーチング的な質問です。
そして、僕は相手が答えてくれる言葉に耳を傾け、相槌を打ちながら、
「なるほど、なるほど」、
「へえ~、そうなんですか~」、
「素晴らしいですね」、
「えっ、それでどうなったんですか!」…
と合いの手を入れ続けました。
そんなことを1時間も繰り返すと、自然と相手との距離は縮まり、好意を寄せてもらえて、この質問型対話がスムーズに出来たお客さんとはだいたい受注に成功できました。
質問型対話で信頼関係が出来た上に、お客さんが抱える課題や、課題解決の方法なども聴き出せていましたから、僕がつくる企画書の提案内容はズバッと相手の心に刺さるわけです。
当時はまったく意識していなかったのですが、僕がやっていた提案営業って、コーチングセッションとまったく同じだったということをコーチングを学ぶことで気付きました。
コーチングでは
・コーチはクライアントと信頼関係を構築し、
・質問によりクライアントが抱える課題を明らかにし、
・また課題克服できたときの「ありたい姿」を描いて、
・有効なリソースを探し出し、
・目標達成に向かってコーチとクライアントが協働していく
という工程を踏みますが、これは提案営業の手法そのものです。
つまり、提案営業はコーチングのスキルを応用できるので、コーチングが出来るようになると提案営業力が磨かれる訳です。
僕はこれを「セールスコーチング」と称して、提案営業力を付けたい若手の営業マンに普及させていきたいと考えています。
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